桑田佳祐LIVE TOUR 2021「BIG MOUTH, NO GUTS!!」で新しいスタイルのライブを体験してきた!

桑田佳祐ライブの紙チケット

この時期に「ライブに行く!」とかなると、例のライブの件もありとってもイメージが悪いと思うのですが、

今回、桑田佳祐LIVE TOUR 2021「BIG MOUTH, NO GUTS!!」に参戦してきたのですが、そこでの感染防止対策がとってもしっかりしていたので書き留めておきます。

ライブ自体のレポートは下記をご覧ください。

愛媛県武道館で桑田佳祐ライブ開催

ポイント1:席種別ごとに時間差の入場で密を避ける

まずはこちら。いままでは座席位置はオークション等の転売対策のため、会場で分かる仕組みでした。

ですが、今回は開演3日前に席がわかる仕組み。この3日前というのはとっても良くって、オークションに出品してもやり取りする時間が無いギリギリのラインなのですね。で、チケットは電子チケット。入場はスマホのみ。接触を極力無くしておりました。

そのおかげもあって、私が到着したときはスムーズに入場できましたよ。

さらにオフィシャルグッズもいつもなら長蛇の列ですが、今回はチケットを持っていないとグッズ売り場に入場できないようになっておりました。なので、こちらもスムーズ。

ポイント2:COCOA(ココア)インストール必須

これって、ライブやイベント等で、

「必ずインストールしてください」

という告知パネルは見ますが、今回のライブでは、実際に画面を見せて起動するところまで確認します。

もちろんわからない方のために窓口も設置する念の入れよう。なので、ライブに行った方は100%COCOAをインストールしているので、万が一感染が発覚すると、その周りの席の方が容易に補足できる仕組みなのは参加する側も安心でした。ただ、開演中はスマートフォンの電源をOFFにしてください!と連呼していたのですが、そうするとCOCOAの接触履歴は使えないのかなあと思ったり。まあ、購入時点で誰がどの席に座ったのか把握していれば、無問題なのかしらね。そういった意味ではアリーナもブロック指定よりは、今回のように席が配置されていて移動できないようにするのが良いかもしれませんね。

ポイント3:検温・消毒確認が必須!

これもちょっと感動したポイントなのですが、イベント会場やショッピングモール等では出入口付近に、検温のセンサーと消毒液のボトルが置いてありますが、あれだけだと、

  • ウチは感染症対策やっている感

のアピールにしかならないと思うのですよね。だって絶対検温も手指消毒もしないで入場する人が出てきてしまいますし。

ですが、今回はここに多くのスタッフの皆さんを配置して、その方はフェイスシールド+マスクの完全防備で、

  • 入場する全員に対面で検温と消毒を徹底

していたことに感動しました。

いわゆる会場内でのリスクを最低限に抑える「水際対策」がしっかりしているんです。数千人の観客に対してここまで徹底するのは参加者からすると安心感にもつながりますよね。

ポイント4:ガイドラインをきちんと提示

さらにポイント1~3の対応を含めてサイトにはガイドラインをきちんと提示。

これって有名無実化している場合もありますが、今回は私が見た感じではちゃんと宣言通り順守されておりました。

ポイント5:出演者やスタッフの皆さんの本気が伝わる

そして最後のポイントは、エモーショナルなコメントで恐縮ですが

  • 桑田佳祐さんや斎藤誠さん、演者の皆さん、スタッフの皆さんのライブを成功させたい!という強い気持ち

が、参加者にも伝わっていたこと

かなあと。

桑田さんは、昨年コロナ禍でライブが一斉にできなくなったときも無観客ライブをいち早く開催したり、とにかく音楽業界で働くスタッフの活躍の場を絶やさない活動をしてきました(と個人的に思ってます。)

そしていよいよ満を持して有観客ライブ。

今回はすべて手拍子で応援。会場から「桑田さーん!」とか声援を送るのも禁止。曲の途中である「オーイエー!」「オーイエー!」といったコール&レスポンスも、桑田さんがコールで観客は拍手で応えるスタイル。

最初はどうかなあと思ったのですがこれはこれでありだなあと。

声援がないことで、コンサートにありがちな

  • 後ろの座席の人がアーティストと一緒に大声で歌って、その人の声の方が大きく聞こえてしまいライブに集中できない問題

が解消されるわけです。

そして以前は演出として会場内にテープが飛んできたりして、それを取る方に一生懸命になっていたりしましたが、今回はそういった席までテープが届く演出もありません。

そういった意味ではコロナ禍前のライブより桑田さんの歌声や演者の皆さんの演奏をじっくり聴くことができたと思います。

まとめると、

  • 演者は事前にPCR検査を徹底して、
  • 参加者は入場時に密にならないように分散入場をして、
  • ココアを全員にインストールしもらって、
  • 検温・消毒も全員に徹底して、
  • 席の間隔も空けて、
  • 観客は声援を送らず手拍子で、
  • もちろんライブ中はずっとマスク着用で、
  • 退出時も規制退場をほぼすべての方が守って、

という、今考えられる感染症対策をすべて「徹底的」にやることで開催にこぎつけているわけです。

多分こういった「熱い思い」が参加者にも伝わって、マスクをはずしてウエイウエイしたりとか、声を出して応援したりとかする人を見かけることが無かったんだろうなあと。

私以外の参加者も感じたことだと思いますが、

  • このライブを壊さないようにしよう。

というなんとも不思議な一体感がありました。

自分一人の勝手な行動で、この先に予定されているライブツアーが中止になったり、演者の皆さんやスタッフの皆さんの活躍の場が閉ざされるのはとっても悲しいですよね。

逆説的に言うと、ここまで演者もスタッフも参加者も徹底した状態で参加していることにより、

「ここまでやってコロナになったら仕方ないな」

という覚悟のようなものも出来て、これからたくさんのアーティストがライブをされると思うのですが、こうして感染防止対策を演者も観客も一体となって順守することで、以前とは違う形かもしれませんが、それぞれの「推し」のアーティストとの時間が共有できる機会がたくさん増えると良いなあと思いました。

ちなみに、お土産として紙のチケットも同梱されていました。もうこういった紙のチケットって接触を極力減らすために、無くなっていく方向かもしれませんが、ライブの思い出として集めている方も多いはず。これも嬉しいですよね。

今回のツアーは大晦日の横浜アリーナまで続きます。私は残りの会場のチケットは外れてしまったので、今ツアーへの参加は愛媛で終了ですが、最後まで無事に開催されることを心から願っております。そして音楽業界やエンタメ業界の範として語り継がれるライブツアーになると良いなあと感じました。

改めて関係者の皆さんに感謝です。このご時世の中での開催は本当に大変だったと思いますが、とても素敵なライブでした。

ありがとうございました。

●ライブ自体のレポートやセットリストは下記をご覧ください。

愛媛県武道館で桑田佳祐ライブ開催