すっごく古い本だけど、
ふと読み返したくなって一気読み。
最近遅ればせながら東野作品にはまり中。
なぜ、
急に読み返したくなったかというと、
山口県光市での事件で、弁護側が判決訂正の申し立てを行っていたが、3月14日付けで申し立てを棄却。死刑が確定した。
というニュースを受けて。
この本と、この事件に出合わなければ
個人的には少年法を漠然とではあるがきっと受け入れていたんだろうなー
と思う。
もちろん小説と事実を並列に置いて考えることがナンセンスなわけだろうけど、
それだけ衝撃的だったわけです。
====ここからネタバレあります。====
で、
自分では小説の中での長峰さんのような生き方はきっとできないと思っている。
ま、
それも小説の中で起きた残忍な出来事に遭遇してないからかもしれない。
ラストは衝撃の展開で幕を閉じるのではあるが、
本当の警察関係者の中にも久塚のような刑事がいてほしいと願ってしまうんだな。
で、
何がいいたいかというと、
前述の光市の事件での被害者である本村さんが裁判の途中から本名を明かして
正々堂々と法廷で戦う姿は見事だったなー。
小説の中の長峰さんは決して真似のできない、
それでいて、法を遵守した勝負で堂々と勝つ。
ま、
勝つという表現はここでは不適切かも知れないけど。
でも、
- ヒトトシテイキル
ことを蹂躙された相手に、
どこまで
- ヒトトシテセッスル
ことができるのだろう。
っていつも考えてしまうんだよなー。
そんな重い思いをおもいおもいにめぐらせることができる作品でした。
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