昨晩、
WOMマーケティング協議会の事例共有セミナーに参加してきました。
冒頭に徳力さんから、
- ツイッターでつぶやくのはアリ
- ブログにレポートとして掲載するのもアリ
- だけどチャートをそのまま撮影してブログに載せるのはナシ
という説明が。
なので、テキストベースでレポート。
今回はクックパッドさんと日産自動車さん。
まずは
●クックパッド株式会社 広告事業部の森下満成さんから。
主婦・女性ユーザーは商品の口コミを企業が思うほど活用していない。
(念のため解説しておくと、あくまでも「活用していない」のであって、「活用できていない」わけではありません。主婦や女性軽視の発言ではないですよ。テキストだけだと、こういった細かいニュアンスが伝わりづらいなー。)
なので、クライアント側から見た場合どうしたらよいか。
1、商品を主役にしない。
⇒商品のスペック訴求ではなくユーザーにとってのベネフィットを訴求。
例:お酢の新商品をPRしたい場合、その商品そのものをPR擦るのではなく、家族でお酢嫌いな人がいてもおいしく食べることのできるレシピを募集する。
2、大切なのは口コミではない。
⇒商品の感想ではなく楽しみ方(食べ方)
例:食パンそのものではなく食パンを焼いて食べるとおいしいとか、何かつけて食べるとおいしいとか、楽しみ方を発信。
3、集まった口コミで満足しない
⇒ネット上に集まった口コミだけだと何も効果を生まない。ユーザーの声に耳を傾けコミュニケーション戦略のヒントに。
例:ある商品を使ったレシピのアイデアを募集したときに、そこからコミュニケーション戦略のヒントをつかみ、店頭販促にそのレシピを活用
まとめ:こたえは生活者の食卓の中にある。
つづいて
●日産自動車株式会社 マーケティング本部 販売促進部 インターネットチームの工藤然さんから。
購入フェーズとユーザーの頭の中の解説(ネットクリエイティブポリシーより)
対象とする生活者が
購入ファネルのどの段階にいるかによってあたまに受け入れられる要素が違う。
知っている程度だと「右脳の世界」(わくわくする体験)だけど、購入検討段階になると「左脳の世界」(スッキリする)が必要。
ワクワクのコンテンツ要素は
- 大胆な発想で驚きを与える
- リアルな人がいて心揺さぶる感動がある
- 仕掛けやインターフェイスが面白い
スッキリのコンテンツ要素は
- ナビゲーションがわかりやすく計算されている
- リピートさせる、伝染する仕掛けがある。
その実例としてTIDAブログ5周年の例を揚げてました。
参考URL
このときは各メディアでも取り上げられ、
普段はほとんど流入がない
ギズモード、やツイッターがリファラの2位、3位になったそうです。
ちなみに小鳥ピヨピヨやネタフルさんといったブログもリファラー上位にあがってましたー。
で、
ココから話が
ツイッター話になり、東京モーターショーでの日産の公式ツイッターの話をしていただきました。
日産の東京モーターショーの公式アカウント
今回、ツイッター活用の方向性として
- 流すだけであればRSSやメルマガのほうが効果的
- まだまだ情報感度の高い一部のユーザーだけ
- 個人の負担が大きい
ということから、スタッフは公式ツイッターをする前に実践で個人個人でツイッターを使いこなしてから臨んだそうです。
その大前提として
1,ルールは自分たちが作るのではない。すでにそこにある世界・ルール・役柄を考慮すること。
2,「見てこれ、面白いよ」だけではブランドは伝わらない。欲張りすぎは禁物だが、ユーザーに何を持ち帰ってもらうかの設計が重要。
3,あなたの行動は、いつも見られている。そしてそれは、光の速さで世の中に広まる。誠実に、恥ずかしくない行動をとること。
⇒なるべく逃げない。間違えたらすぐ謝る
ことを揚げていました。
で、話を元に戻すと、東京モーターショーにおけるツイッターの指標として
- 短期的方策ではフォロワー数そのものに意味はない
- ツイッター経由のWebへのアクセルも限定的
- どれだけ意味のあるつぶやきを広げられるか
- GTF(Gross Time-Line Flow:フォロワー、RTを含め、つぶやきがTLに流れた数)
- 本当はUTV(Unique Time-Line View:見られた人数)がとりたい
ということでした。
そのほかにもさらに深イィ話をたくさんしていただいたのですが、自主規制ー。
その後休憩を挟んで、
質問タイム。
こーゆー時の徳力さんはホントに安定感がありますねー。
後援されたお2人と運営者の皆様に感謝ー。
いつもありがとうございます!!
またひとつ賢くなりました。
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で、
ココからは私見です。
ええと、後半の質問コーナーで、あまりにも手が挙がらなさすぎー。
WOMJの設立準備会の時代の良くも悪くも
- 「怒涛の参加感」
からすると、すっかり落ち着いて「粛々」と進む感じ。
なんだろう、参加するほうにも以前のほうが
- 「当事者意識」
があった気がします。
いや、これはこれでいいのだろうけど。
ただ、
WOMマーケティング協議会なのにあまりにも「WOM感」がないんだよなー。
これはねー、運営者の責任というよりも私を含めた参加者の責任でもあるんだよなー。
賛同したら応援するべきだし、ダメなところはダメって言うべきで、黙っているだけだとホントにフツーの勉強会だもんなー。
それは巷に溢れかえっているセミナーと同じになるわけで、こんなに運営者にそうそうたるメンバーがいるんだもの、だってホントは個人でも勉強会やイベントを仕切ることのできる猛者たちが連なっているわけで、参加するほうとしてはそういった場所を活かしてというか使い倒して生み出すことが重要かなーと。何か新しい双方向セミナー形式になるといいよね。
で、投げっぱなしでもダメなので、ちょっと考えてみると、次回のネタは
- 「WOMマーケティング協議会」を「WOMマーケティング」のガイドラインに基づいて、PRしてみる
というのはどうかな?いや、皮肉じゃなくて結構まじめに思うんだけどさ。「紺屋の白袴」じゃないけど、会員自体も当事者意識を持てる絶好のケーススタディじゃないかなー。
そーなるとKPIが難しいかな。ま、PVか認知度かな。それか会員数とか。
なんて考えながら帰途についた次第です。
●参考:過去の参加レポートはこちら。
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